給与前払いシステムで差をつける
2020年7月3日 給与の前払いには法律上どのような問題があり得るか

給与の前払いには法律上どのような問題があり得るか

近年、サービス会社の代行による給与の前払い制度を導入している事業所が増えてきています。

しかし、この制度にはいくつかの法律上の問題点があるので、実際に導入する際には注意が必要です。まず、労働基準法第24条第1項に違反しているのではないかという指摘が存在しています。この条項は、会社は従業員に直接賃金を支払わなければならないという原則を定めたものですが、現在多くの事業所で導入されている給与の前払い制度では、外形的には第三者である給与前払いサービス会社が従業員に支払っているようにも見え、これが労働基準法違反であると指摘される理由となっています。

この問題は法的な決着はついておらず、グレーゾーンのまま残されているのが現状です。また、貸金業法や利息制限法に抵触する可能性があるとの指摘もあります。これは、給与前払いサービスの仕組みが外形的に見て、給与前払いサービス会社からお金を借りているように見えるためです。

もし、実質的な貸付とみなされれば、無登録の者が他人にお金を貸し付けたとして貸金業法違反となり、関係者は処罰の対象となります。さらに、貸金業法が適用された場合、従業員がこのサービスを利用するにあたって支払う手数料は利息とみなされます。したがって利息制限法の適用対象にもなり、手数料の割合がこの法律の上限金利を上回っていると、利息制限法違反となります。金融庁は2018年に貸金業法上の問題はないとする見解を発表していますが、あくまで一般的な話であり、サービスの仕組みや内容によっては法令違反とみなされる可能性は十分にあります。

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